「満蒙開拓団ー虚妄の『日満一体』」

 満蒙開拓団の敗戦時の大変だった逃避行などについての体験は多くの書籍や体験が語られている。また、残留孤児についても多く語られ、日中友好協会は、その支援活動などに積極的にかかわってきた。(日中友好新聞・3月25日付ー丸山至)
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 満蒙開拓団は約27万人が送り出され約8万人が亡くなり、多くの残留邦人を生み出した。そうした悲劇が起きた原因や本質は何だったのか。こうした問題を、本書は満蒙開拓団が国の方針として進められるようになった政策面を中心にして説き、明らかにしている。
 5つの章に分けて、①移民計画の浮上②試験移民③百万戸移住計画と本格移民の実態④経済更正運動と分村計画⑤戦局の悪化と破綻する経過を説明。そこには、政府・軍部の無責任な政策立案と実行、移住者を半強制的に割り当て、確保するなどの様子が詳しい。
 最後の6章、「開拓団の壊滅と開拓民の戦後」では、戦後の開拓民の苦難と犠牲者の問題や残留孤児問題にも言及し、開拓政策の清算が現在進行形で続いていることを強調している。
 この書は、「満蒙開拓団」の本質、その全容を知ることができ、多くのことを教えられた。満蒙開拓を推進した人たtが戦後もその誤りを認めることなく、また、政府も、無責任な姿勢である。
 「満蒙開拓をめぐる歴史は、日本の社会と組織が抱える構造的問題をあぶりだし、国策というものの本質を明らかにする。現在もなお残る満洲開拓政策の残影は、我々にとって決して無関係な過去の傷痕ではない」との指摘に学びたい。(岩波書店、2000円)

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