詩集 「ロ号33番」 永井和子 -30-

 詩人 永井和子(1934~2015)年の処女詩集。かって暮らしをともにしたなかで、身辺に起きた細々とした出来事を詩に刻んだ。全55篇からなる詩集だが日を追ってお手元に届けたい。
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     梅雨の晴れ間に
 
 ひとときの晴れ間に
 雨がさあっと遠のいていくと
 家々の窓が 戸が 開け放たれる
 子供たちの笑い声が
 その窓から 戸から とび出してくる
 子供たちはまるで雀だ

 ひさしのかげに雨をよけて
 しんとひそんでいたのが
 わずかな青空でもみつけると
 いっせいにはばたいてとんでくる
 子供たいはまるで雀だ

 まだびしょぬれている土の上を
 滴のしたたるすずかけの枝の間を
 泥をはねながらとびまわっている
 子供たちは
 もう夏の歌をうたっている気の早い雀だ

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