ベートーベン生誕250年 『赤旗・潮流』

合唱メンバーは全員、鼻から胸までを真っ白な布で覆っていました。オーケストラは”炎のコバケン”こと小林研一郎さんのイラスト入りのおそろいTシャツ。「コバケンとその仲間たちオーケストラ」の「第九」です▼小林さんの情熱的な指揮にみちびかれ、1時間を超す演奏会が終わるとホールは拍手が10分近く鳴りやみませんでした。小林さんが感極まったように話します。「今日のような特別な時間に恵まれたことは、指揮者としてとてつもない幸せです」▼今年はベトーベン生誕250年。しかし予定されていた多くのイベントは新型コロナウイルスの流行で中止・延期に。年末恒例の「第九」も「歓喜の歌」の合唱がネックとなり、幾つもの壁が。先述の真っ白な布は、東京混声合唱団が試行錯誤の末、開発した「歌えるマスク」です▼「すべての人々は兄弟となる」と歌う「第九」は、コロナ禍で分断された私たちへの啓示に聞こえます。小林さんは、本紙日曜版のインタビューで「人類のために愛や勇気、平和や祈りを音楽で伝えようとしたのだと思います」▼その理念は視覚、聴覚、知的障害者の人たちも参加する同オケにも。2005年、長野で開かれた知的障害者の国際スポーツ大会を機に小林さんの呼びかけで設立。「すべての人々が輝いて活きることができる」社会を目指し、全国で演奏会を開いてきました▼難聴、失恋、愛憎疾患と試練を音楽の力で乗り越えていったベートーベン。苦悩から歓喜へ。今こそ耳を傾けたい。(2020・12・18)

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