見通し立たない無謀な運転 『赤旗・潮流」

人力や馬に頼らず、機械で走る車を人類が得たのは、今から250年前でした。フランスの蒸気自動車が始まりで、ガソリン車の誕生は、それから1世紀以上も後のことです▼明治の日本が国産のガソリン車を最初に完成させたのは1907年。製作者の名をとって吉田式と呼ばれる一方で、運転手がガタクリ、ガタクリ走ると言ったことから「タクリー号」のあだ名も(『自動車の世紀』)▼その後国内の自動車づくりは軍事と結びついて発達しますが、敗戦によって一変。ガソリンが統制されたことから電気自動車が開発され、実際に発売したメーカーも。それまでの流れを変える機会が戦後の日本にあったのです▼20世紀の主役となってきたガソリン車は気候変動によって、いま曲がり角にきています。英政府は2度も前倒し、2030年までにガソリンとディーゼルの新車販売を禁止すると発表。フランスや中国、米国やカナダの州の一部も年限を示して規制を強めるなど、脱ガソリンの動きは世界的にひろがっています▼出遅れる日本は、ようやく30年代半ばに禁止する方向で調整に入ったと伝えられます。しかしエコカーの開発・普及は進まず、昨年の新車販売の6割をガソリン、ディーゼル車が占めているのが現状です▼地球温暖化に対する政府や企業の危機意識の欠如や無責任さがここにも。これまで自動車を国の重要な基幹産業と位置づけておきながら、見通しが立たない無謀な運転をつづけるのか。先のない乗り合いはごめんです。(2020・12・4)

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